MMORPGなどのオンラインゲームをはじめてプレイする人のなかは、ゲーム内の職業が多くてビックリする人も多いと思います。
戦士、魔法使い、槍使い…
ゲームによれば10種類以上の職業がズラリと並んでいますので、どの職業を選んだらよいのか悩まれるでしょう。
実際のところ、以前の僕もそうでした。
あまりにも職業が多いので…
などと思い、安易な気持ちで職業を選んでしまいました。
そして後々になって…
こんなはずじゃなかった…
となった苦い経験もあります。
そんな悲劇を繰り返さないためにも、今回はオンラインゲームにおけるロールについて解説します。
オンラインゲーム初心者の人にとって何らかの参考になればと思います。
よくわからないけど…これって大切なこと?
ぶっちゃけ最重要といってもいいぐらい大切なことだよ
もくじ
オンラインゲームのロールとは?
オンラインゲームにはロールと呼ばれる概念があり、各職業はいくつかのロールに分類されています。
オンラインゲームのロールとはゲーム内の役割のことである。語源は英語のrole(役割)であり、ロールごとに決められた役割がある。たいていのゲームにおいては、序盤の簡単なステージではロールを無視して進めることもできるが、ゲームが進むにつれてロールのプレイがパーティーに及ぼす影響が大きくなり、必然的にロールを使いこなす必要がある。
ロール?…いまいちイメージできない
ロールと聞くと何やら聞きなれない言葉ではありますが、この言葉、みなさんのよく知っている言葉で考えるとイメージしやすいです。
それは、
ロールプレイングゲームという言葉です。
ロールプレイングのロールも役割という意味を持っています。
つまりは「ゲームの主人公」という役割が与えられているということです。
オンラインゲームのロールも同じように、各職業には何らかの役割が与えられており、その役割を実行しなければいけないということです。
オンラインゲームのロールは主に3つある
オンラインゲームのロールには大まかに分けると3つあります。
それらは、
- タンク
- ヒーラー
- アタッカー
の3つです。
ゲームによってロールの呼び名は違うこともありますが、3つのロール概念はだいたいどのゲームでも共通しています。
一般的には、
- タンクはパーティーの前衛に立って仲間を守る役割
- ヒーラーはパーティーメンバーを回復する役割
- アタッカーは率先して敵にダメージを与える役割
となっており、各ロールをプレイするときは役割をまっとうする必要があります。
では次に、タンク・ヒーラー・アタッカーの詳しい解説と、各ロールに向いている人を解説します。
各ロールに向いている人なんてわかるの?
長いことMMORPGをやっていると経験則でわかるようになるよ
オンラインゲームにおけるタンクの役割
タンクというのは敵からの攻撃を率先して受けとめ、仲間を守る大黒柱的な存在です。
呼称:タンク、タンクさん、盾、盾さん、壁、壁役
蔑称:肉壁
敵から攻撃される度合いはヘイトあるいは敵視と呼ばれることが多く、タンクは何らかのスキルなどを使い敵からのヘイトを集める必要があります。
パーティーで敵と戦っているときに、敵が誰を狙っているのかを測るパラメーターのことである。ゲームによってはヘイトが数値化されていたり、メーターとして表示されていたりする。たいていのゲームではタンクロールはヘイトを集めやすい特殊スキルを持っていることが多く、敵からのヘイトを一挙に集めて攻撃を全受けするのが役目である。
また、タンクは他の職業に比べてHPや防御力が高い場合が多く、他の職業がタンクの代わりを務めることは困難です。
それゆえ、
タンクが倒されてしまうとパーティー全員が全滅してしまうことはめずらしくありません。
まさにパーティーを守るガーディアン、守りの要というわけです。
タンクはロールとしてのやりがいはあるのですが…
いかんせんパーティー全体に対する責任が大きいです。
また、スキル不足によりパーティーメンバーにヘイトが向いてしまうことを「ヘイトが跳ぶ」と言います。
ヘイトが向いた仲間はタンクよりHPや防御力が弱いので、仲間にヘイトが跳んだとき、タンクは早急にヘイトを取り戻す必要があります。
このとき…
タンクさんヘイト跳んでいますよ!はやく取り戻して!
なんてチャットされた日には、初心者タンクは頭がパニックになるかもしれません。
僕は頭がパニックになりました(笑)
そういった意味では、タンクはゲーム初心者にはプレッシャーのかかるロールといえるかもしれないです。
もちろん、このあたりの仕様はゲームによって違うので、極端に恐れることはせず、ゲームの仕様をよくチェックしておきましょう。
みんなの責任を背負うなんて無理なんだけど…
責任の重さはゲーム次第なので、ゲームの仕様は要チェックだよ
タンクが向いている人の特徴
タンクに向いている人の性格は、
- リーダーシップがある
- 自分がパーティーをまとめたい
- 誰かを守りたい強い意識がある
などを持ち合わせた人です。
ゲームによっては、パーティーのまとめ役は慣例的にタンクロールが行うことがあり、そういった場面ではタンクはパーティーを仕切る必要があります。
僕の経験上、リーダーシップの取れたタンクさんのいるパーティーではゲーム進行がスムーズに進み、優柔不断なタンクさんのいるパーティーではグダることが多かったです。
あるいは逆に、
- ゲームの失敗を恐れない
- 誰から何を言われても気にならない
- 唯我独尊(自分こそが正義である)
みたいな性格の人もタンク向いています。
タンクがミスったときに、
だからなに?嫌なら他のパーティーに行きなよ
と言えるぐらい強いメンタルの持ち主なら、それはそれでタンクに向いています。
実際、タンクの責任は重いですが、誰もが最初は初心者なのでミスしても仕方ないですしね。
逆にタンクロールに向いていないのは、
- ゲームのミスを極端に気にしてしまう
- 他人からの言動がとても気になる
みたいな人です。
僕の経験上、ミスを気にしたりパーティーメンバーからの指摘を気にする人はタンクに向いていません。
なかには、メンヘラタンクみたいな進化を遂げた人もいましたが、まあ普通ではありません(笑)
まとめ役…勇者みたいなポジションってこと?
イメージとしては勇者に近いと思うよ
オンラインゲームにおけるヒーラーの役割
ヒーラーというにはパーティーメンバーを回復することで、メンバーを陰から支える縁の下の力持ちです。
呼称:ヒーラー、ヒーラーさん、ヒラ、ヒラさん、回復役
パーティーで敵に挑んでいると、必然的に敵から攻撃を受けることになります。
そんなとき、パーティーメンバーのHPを回復して、継続して戦えるようにする。
それがヒーラーの役割です。
このとき、
回復するだけなら気楽なんじゃないの?
と思われる人もいるかもしれませんが、
ヒーラーにはやったことのある人にしかわからない独特のプレッシャーがあります。
先ほど、タンクの項目にて解説しましたが、
パーティーの要はタンクであり、タンクがやられてしまうと即パーティーが壊滅してしまうこともめずらしくありません。
となると…
タンクをいかに落とないか(HPを0にしないか)がとても重要になってくるのです。
ヒーラーのプレッシャーはこれに尽きます。
常にタンクのHPに気を配りながら戦闘を継続する必要があります。
また、回復効果のある魔法などはMPを消費することが多く、
タンクのHPに気を配るのと同じぐらい、MP消費の管理にも意識を向けておく必要があります。
タンクのHPが少し減っただけで回復魔法を連発していたら、気づけばMPが枯れていた。
なんてことは初心者ヒーラーにはよくあることです。
- タンクのHP管理
- 回復魔法のMP管理
ヒーラーにはこのあたりをバランスよく管理する器用さが求められます。
ヒーラーが向いている人の特徴
ヒーラーに向いている人の性格は、
- パーティーを支える役割が好き
- 状況判断能力が高い
- とっさの機転が利く
- マルチタスクが得意
などを持ち合わせた人です。
ヒーラーというのはタンクに次いで責任が重く、加えて状況判断能力の求められるロールです。
パーティーでの戦闘では予想外の事態がしばしば発生します。
- タンクがミスをしてメンバーのHPがピンチ
- 誰かがミスをして全体のHPがピンチ
- 回復魔法を使いすぎてMPがカツカツ
いつも決まった動きをすればOKというわけにはいかなく、なにかと思考の瞬発力を求められる場面が多いのです。
それゆえ、
ヒーラーには状況に応じて臨機応変に対応できる冷静さ、マルチタスクをこなす処理能力が求められます。
逆にヒーラーロールに向いていないのは、
- ストレス耐性が低い
- 頭がパニックになりやすい
みたいな人でしょうか。
ヒーラーというのは敵と戦うだけではなく、HP・MP管理という自分やパーティーメンバーとも戦っています。
言いかえれば、他のロールに比べてストレスがかかりやすいのです。
そんなあれやこれやと頭の中で思考をしているときに…
ヒーラーさん回復薄いよ!なにやってんの!
などと言われれば、パニックあるいは激怒してしまう人もいるかもしれません。
事実、闇落ちしたヒーラーは味方も敵に見えていると思います。
もちろん、ゲームによってはヒーラーにここまでの役割を求められることはなく、単にポチポチとたまに回復するぐらいで事足りるゲームもあります。
それゆえ、タンクと同様、極端に恐れるのではなくゲームの仕様をよくチェックしましょう。
なんか…家計をやりくりしているお母さんみたいだね
わかりやすい例え(笑)まさにその通りだね
オンラインゲームにおけるアタッカーの役割
アタッカーというのはパーティーの敵に率先してダメージを与え、敵をすばやく排除していく攻撃の要です。
呼称:アタッカー、アタッカーさん、攻撃役、DPS、DPSさん、ダメージディーラー
アタッカーというのはパーティー内での攻撃役となり、敵をすばやくせん滅するのが主な役割です。
また、ゲームによればアタッカーはDPSと呼ばれることもあります。
アタッカーロールとしてのDPSの由来は、1秒間に与えるダメージ「Damage Per Second」からきています。本来、DPSは攻撃量の度合いを測るパラメーターですが、それをロールとしての呼び名として使うようになったというわけです。
DPS(Damage Per Second)と聞いたときに…
1秒間って…なんか短すぎない!?
と思われた人もいるかもしれません。
ですが、
1秒なんて時間はアタッカーにとっては眠気が出るぐらい長い時間です。
アタッカーはヒーラーやタンクに比べるとマルチタスクは少なく、敵により多くの攻撃を加えることだけが最優先の目的になります。
ですが、これがなかなか難しいのです。
- どのように攻撃したらより効率が良いか
- スキル回しをどう組み込んでいくべきか
アタッカーは自分自身に集中できる反面、自分自身のスキルをトコトン突き詰めていく必要があるのです。
ロールのイメージとしては、格闘ゲームに近いと思います。
格闘ゲームでも「より攻撃力の高いコンボを刹那の瞬間に叩き込む」なんてことはよくありますよね。
あれと同じです。
ミスをしても表面的にはあらわれませんが、そのミスは自身にとっては致命的であることがあるのです。
しばしば巷では、
アタッカーはタンク・ヒーラーに比べると気楽だよね
などと言われることもありますが、僕の感覚では、
アタッカーは全ロール中、一番のストイックさが求められるロールだと感じます。
アタッカーが向いている人の特徴
アタッカーに向いている人の性格は
- 敵によりダメージを与えることが好き
- 1つのことを極めていくのが好き
- 格闘ゲームの強さを極めていくのが好き
- 自分にストイックになることができる
などを持ち合わせた人です。
アタッカーというのは敵と戦っている反面、自分自身とも闘っています。
より強力なスキル回し・コンボを追求し、自身の能力を高めていく。
それは結構孤独な闘いであり、誰にも理解されないこともあります。
ゲームにもよりますが、アタッカーはパーティーのなかに何人かいることが多いです。
それゆえ、自身の能力を高め、パーティーに多大なる貢献をしたとしても、
アタッカーさんたち、ありがとう!
とまとめられることが多いのです。
また、アタッカーはパーティーの矛(ほこ)であるため、武器などの装備品は高性能なものを求められやすい傾向があります。
中途半端な装備は「妥協している」と捉えられるからです。
アタッカーというのは、まさに「攻撃力を追求する修行僧」のような存在です。
ただし、タンクやヒーラーと同様、このあたりのストイック度合いはゲームによって違います。
アタッカーは適当に攻撃しておけばいいよ、といったゲームもありますので、ゲームの仕様をよくチェックしておきましょう。
1つを極めるって…なんかカッコいいよね!
実際のところ、アタッカーは一番人口も多いと思う
オンラインゲームにおけるサポーターの役割
これはゲームによって異なるので一概には言えませんが、ゲームによってはサポーターと呼ばれるロールがあります。
サポーターとはパーティーの能力値を上げる、あるいは敵の能力値を下げるなど補助的なバックアップを行う後方支援者です。
呼称:サポーター、サポ、バッファー、デバッファー、補助役、補助、補助さん
オンラインゲームでは自身やパーティーの能力が上がる効果をバフ、能力が下がる効果をデバフと言います。
自身やパーティーメンバーの能力値が上がる効果をバフ、下がる効果をデバフと言う。由来は英語のbuff(たくましい)、debuff(下降)である。ゲームを有利に進めるためには自分たちにバフをかけ、敵にデバフをかけるのが定石である。
サポーターはバフとデバフを使いわけ、パーティーの戦闘状態を有利に持っていくのが役割です。
サポーターのスキルは直接的な攻撃・回復スキルではないため軽視されがちですが、
パーティー全体の勝敗を左右する大きな存在となることがあります。
実際の戦闘においても、
- あと少しバフがかかっていれば押しきれた
- デバフをかけていれば攻撃にも耐えられた
なんてのはよくあることです。
また、ゲームによればサポーターというのは単独で存在しているわけではなく、
ヒーラーやアタッカーがサポーターのロールも兼業している場合が多いです。
それゆえ、例えば同じアタッカーでも、
- アタッカー(攻撃特化型)
- アタッカー(バッファー型)
- アタッカー(デバッファー型)
と分かれている場合があります。
このあたりはゲームによって仕様が違いますので、詳しくはゲームの仕様をチェックしてください。
ただし、
一般的にサポーターを他のロールと兼業してこなす場合、その作業量と難易度は上がる傾向があります。
ヒーラーとして回復しながらサポーターもこなす、アタッカーとして攻撃をしながらサポーターもこなす。
極端にいえば一人二役といっても過言ではありません。
求められるのは通常のロールの適正に加え、マルチタスクをこなす器用さが必要です。
マルチタスク…考えただけでパニックになりそう
ゲーム慣れしているサポーターさんはホント貴重な存在
まずは好きな職業で進めて楽しもう
以上、オンラインゲームのロールごとの解説や適性についてまとめてみました。
ここまで読んでいただいた人のなかには…
私…何もできなさそうなんだけど
と不安になった人もいるかもしれません。
ですが、
そんな心配は必要ありません。
この記事では、各ロールを極めていくために必要な適性について書きましたが、ゲーム初心者にうちはまったく気にする必要のないことばかりです。
最初のうちは楽しさ重視で、好きな職業を選べばいいと思います。
また、たいていのゲームでは職業を変えられる転職システムが導入されていますので、最初は好きな職業で始めてみて、途中で職業を変えたくなったら転職すれば良いのです。
新しいゲームで最も大切なのは、まずはゲームに慣れることです。
あれやこれやとさわっていくと、次第に自分にピッタリな職業がみつかると思います。
自分にピッタリな職業をみつけて、そのオンラインゲームを存分に堪能しましょう。
私…アタッカーをやってみる!
じゃあ僕はヒーラーをやってみようかな
カッコいい名前と見た目で選んでおけばいいでしょ?